菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

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神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。

介護・福祉の施設・活動を巡る旅59件目〜世の中の誰もやらないことをやる〜横浜訓盲学院

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JR京浜東北線山手駅より15分ほど歩いた小高い丘の上にある横浜訓盲学院(学校法人横浜訓盲学院)を訪問し、塙忠蔵理事長と中澤惠江学院長を始めとする学校職員の皆様から施設内のご案内を頂き、意見交換を行いました。

 

 

 

 

1.日本の唯一の私立盲学校

 

横浜訓盲学院は、1889年にアメリカ人宣教師G.Fドレーパーの母C.Pドレーパーが民家を借り受け「盲人福音会」として発足した日本でも最も歴史のある盲学校の一つです。

 

アン・サリバン、ヘレン・ケラーらの著名人も卒業した米国パーキンス盲学校との交流もあり、1975年、同校の校長であるウォーターハウス博士らが来校し、盲ろう児教育の具体的な指導を受けています。

 

公立がやらないことをやるのが私学の意義との考えから、1970年代には、当時就学もままならなかった重複障害児の教育に教育の比重を増やしていきました。

 

常に、日本の盲教育におけるパイオニアであり続けているのが同学院です。

 

 

2.プラス3年が生徒のより自立的な未来を築く

 

同学院では、高等部の3年間で生活に必要な能力を獲得しきれなかった生徒がさらに数年間在籍し続けられる取り組みを行っています。

 

中澤学院長は、「プラス3年の期間があれば、例えばトイレなど自立して行うことができるようになる生徒がいます。近年は障害のある人でも80年くらい生きることは良くあります。残りの60年の生活を考えたときに、数年の在学間の延長は、本人、社会双方にとって意義のあることです」という旨のお話をされました。

 

また、こう続けました。「試験時間について、障害のある人には合理的配慮で延長しますよね。在学期間についても同様の発想があっても良いと思いませんか。」

 

実際、米国や欧州の国々の中には、高等教育卒業後に延長して在籍できる仕組みがあるそうです。

 

日本でこの取り組みが実現しづらい理由としては、学級制を基本とした教育カリキュラムやそのことから派生する留年に対する偏見などを挙げられていました。同学院では、小規模なこともあり学級制をとらず、複数学年によるグループ制をとっており、在籍期間を延長することに対する偏見は低くなっています。

 

同学院では、この日本における新規的取り組みについて実践し、制度の殻を破ろうと挑戦しています。まさに、私学である意義といえます。

 

 

3.重複障害をもつ子供たちの相談窓口

 

同学院では、1970年代という早い段階から重複障害児・者に対する教育に力を入れてきています。その蓄積されたノウハウから、重複障害児に対する0歳からの教育相談も受けています。

 

神奈川県立子供医療センターとの連携なども、連携して対応していけるのではとのご提案も頂きました。

 

視覚障害に他の障害を有する重複障害児への教育は、一般の人が対応するには非常に困難な課題であり、長年の経験と専門性を持つ職員が対応できる同学院は、この点において神奈川県の財産ともいえる大切な社会資源でもあると感じました。

 

 

最後に、意見交換では、塙忠蔵理事長と中澤惠江学院長を中心にお話をお伺いしましたが、塙理事長の盲教育にかける思いと長年の実践や中澤学院長の意欲的な取り組みからは、多くの気づきを頂きました。特に、中澤学院長は、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所で重複障害・盲ろう障害について研究されていた研究者であると同時に、同学院に40年以上ボランティア等で関わってきた経緯もあり、盲教育にかかる国内外の事例を含めて様々な意見交換ができました。

 

対応して頂いた皆様に感謝です。

 

訓盲学院のHP

 

http://kunmou.jp

 

大 和市内訪問施設・活動:15件

 

神奈川県内訪問施設・活動:17件

 

神奈川県外訪問施設・活動:25件

 

日本国外の訪問施設・活動:2件

 

千里の道も一歩から

 

神奈川県議会議員 菅原直敏