菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

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神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。

議会の視察の費用対効果と運用方法の改善 その1

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●ひょんな名言

TwitterFacebook等のソーシャルメディアの発達により、全国各地の議員の活動状況がオンタイムで入ってきます。特に秋に入ってから格段に増えたのが、議会の委員会単位で行われるいわゆる「行政視察」の報告です。

都道府県議会・市町村議会問わず大半の議会では、各委員会に県外視察の為の予算がついていて、大体9月議会が終了する秋口に多くの行政視察が実施される傾向があります。中には横浜市会のように年2回実施する議会もあります。

この視察について、9年前に市議会議員になってから非常に多くの問題意識を持ってきました。視察を実施することが悪いと言うのではないのですが、いやむしろ有益なものであれば実施すべきなのですが、実際の現場における運用の仕方を目の当たりにすると、やらない方が住民にとっても有益なのではないかと感ずることが少なくありませんでした。

なんとも奥歯に物の詰まった表現になってしまうのですが、先日私のツイッターのタイムラインに、あるタウン紙の記者の行政視察に関する端的で的を射た発言が入ってきました。

「議員の視察旅行。行くたびににわか知識は増えるが、ほとんどが政策に落とし込めない。いいもの見ても感心して終わり…。新しい議員さんたちは、そんな悪しき慣例を打開できるのだろうか。視察の費用対効果は?」

議員の立場からは「無駄な視察はない」との主張がなされるのですが、費用対効果又はいかなる成果に繋がっているのかという点について説明できない視察が多過ぎるような印象を受けています。その意味で、このつぶやきを私は名言として紹介しました。

●行政視察の実際

・定例行事化

第一の視察の問題点は、視察が定例行事化していることでしょう。毎年予算が付いているから、なんとなく行かなければみたいな雰囲気が議会に蔓延しています。もちろん、必要性が低ければやらなくてよいのではという議員がいないわけではないのですが、そのようなことを主張すると「議会の調和を乱した者」というレッテルを議会内では貼られるので、このような主張はなりを潜めます。ヴェテラン議員相手に異を唱えることは、議会内における村八分に等しい場合もあります。

中には、実施しないと来年度の予算が確保できないなどと、役人みたいなことを言いだす議員もいます。所詮は人の金(税金)、自分の財布が痛まなければ、あるお金は使ってしまえという意識が勝ってしまうのでしょう。

・目的意識の欠如

定例行事化しているため、夏前の委員会で視察を実施することが確認されますが、たいていは正副委員長一任になります。正副委員長の意識が高ければまだ救われるのですが、その後正副委員長が議会事務局に丸投げし、議会事務局が当局に場所探しを依頼する流れになることも少なくありません。

また、委員会として視察先に行く前の事前勉強が行われることもまずありません。意識の高い議員は個人的に事前勉強をしていますが、多くの議員が事前勉強もせず、ひどい場合は出発日に調査内容を初めて知る議員も少なからずいます。

・成果意識の欠如

以上のような過程を経て実施された視察において、身のある成果を期待することはできません。視察報告書の作成も事務局職員任せであり、事務局の作った報告書は委員の感じたことや問題意識も記載されず、調査先で得られた資料と質疑内容を貼り付けた、形式的で役に立たないものであることが大半です。

また、委員会で実施された視察であるにもかかわらず、委員会で調査内容を議論することもなく、多少各議員の質疑で触れられれば良い方で、中には視察の内容がまったく触れられないことも珍しくありません。

議会によって多少の違いはあるかもしれませんが、おおよそこのような「傾向」があるのではないでしょうか。費用対効果という点では、委員会の行政視察程悪いものはないのではないかと思います。

ただ、このような事を言うと必ず突っかかってくる議員がいます。「百聞は一見に如かず」、「色々と勉強になった」、「無駄とは失礼だ」等、様々な事を言います。確かにその通りだと思います。議員の視点からは100%無駄な視察はありません。しかし、それが如何に政策に落とし込めたのかと問われたら、答えられない議員も多いのではないでしょうか。その意味で、記者の方のつぶやきを言い得て妙な名言であると私は感じたのです。

ただ、私は必ずしも視察を実施すること自体が悪であると主張しているわけではありません。要するに運用の仕方を改善するべきであると考えています。

次回に続く