菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。

オープンガバナンスの時代その2〜情報共有の重要性

メールマガジン(携帯版・PC版)を発行しています。以下の文章は、メルマガ「カエル通信」からの抜粋です。

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私達の会派が樋渡啓祐市長と意見交換をしている様子が、佐賀県武雄市Facebookのホームページ( http://www.facebook.com/takeocity )に掲載されました。しかも、調査中にです。

「さすが早いですね。現在、樋渡啓祐市長のお話を伺っています。」私も即座に発見し、全世界の友人・知人に対してその事実を伝えると同時に、その記事に対してこうコメントを加えました。

情報は瞬く間に広がり、何十名という方から「いいね」のリアクションがあり、実名によって、感想や意見のコメントが続きました。市長自身もコメントに対して対応をしています。

実際のやり取りの様子

http://www.facebook.com/media/set/?set=a.367770329915711.109463.194839810542098&type=1

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佐賀県庁でIpadを活用した救急医療情報システムの取り組みを調査しました。説明者は導入の立役者、円城寺雄介氏(医療支援担当主査)です。彼のプレゼン資料が素晴らしいと感じました。また、途中でテレビ局が報道したわかりやすい動画が流れます。

円城寺氏は、動画は動画投稿サイトUtubeで公開されていると言いました。その瞬間に私は動画を検索し、この有益な情報をFacebookを通じて地方議員や職員等の友人・知人に伝えました。

この分野に関心のある人からどんどんコメントが寄せられ、自分たちの自治体で導入できないか、問題は何かといった建設的な意見交換が交わされました。

また、プレゼン資料のデータをすぐに頂き、クラウドサーヴィスを用いている会派の共有フォルダにそのデータを放り込みました。その瞬間、私の所属する会派の16名全員がこの視察の詳細な情報を瞬時に共有しました。出先であってもスマートフォンから情報を見ることも可能だからです。

実際の動画サイト

http://www.youtube.com/watch?v=pqK-wNFTgcQ

● 情報公開の変遷

1983年、都道府県で初めての情報公開条例が神奈川県で制定されました。これは今でも神奈川県の先進性を表す語り草となっています。国の情報公開法に10年あまりも先んじたこともその根拠となっています。

ただ、情報公開が始まった頃は、公文書館等を整備し、情報を公開された状態にしておくことが文字通り「情報公開」でした。しかし、実際には多くの情報において情報を取得するための労力と費用がかかり、実質的な「非公開」状態が続いてきました。議会・行政の情報は一部の熱心な住民が取得するものとされてきました。

しかし、インターネットの普及がこの状態を劇的に変えました。情報公開をするためにかかるコストは低減し、ネット環境にアクセスできる状態の者であれば、基本的な情報は費用も労力もかけずに取得できるようになりました。

ようやく、住民が議会や行政にフラットに関われるスタートラインが整って来たことになります。

● 情報公開から情報共有

このような「情報公開」の流れは一方で、情報の洪水の中で住民に高い情報リテラシーを求めるようになりました。一体どのような情報をどこで取得できるのか、情報へのアクセスのし易さが情報公開における最も重要な要素の一つになってきました。

また、情報は公開されただけでは意味をなしません。これをどう住民と共有して、議会や行政の運営に生かして行くかということが重要な課題となってきました。

つまり、「情報公開」の定義は神奈川県の条例制定の時代の30年前から変遷し、現在では「情報共有」をも内包した概念と捉えることが適切であると私は考えています。

従って、情報は公開しているのだから、役所や議会に来て情報公開請求をしろというような依然として一部のしかし少なくない議会や行政で見られる姿勢は、既に「現代における情報公開」の要件すら満たしていないと考えます。

武雄市の取り組みの画期的なこと

武雄市の取り組みの画期的なことは、Facebookを自治体運営に導入することで、住民との情報共有のあり方に一石を投じたことでしょう。冒頭の市長との意見交換の事例のように、市で行われた事実を公開し、それに対してコメントを入れたり、シェアという機能を用いて住民自身が簡便に情報共有を行える仕組みを構築しました。

Facebookは実名制であるため、無責任な意見が飛び交う可能性は低く、職員が市民の意向を把握するのに優れたツールであると樋渡市長は言います。しかも、視察来訪者を紹介すれば、その人たちが外に向かってその情報を共有し始めるので、武雄市の宣伝にもなっており、市長の頭脳的な戦略も伺えます。

実際に、私達県議団の情報共有をきっかけに何百人という人が武雄市の取り組みを知ることとなりました。また、コメントを通じて市民だけではなく市外の方々からも有益な情報が届くことが多くなったようです。市のホームページのアクセス数も月5万件から月330万件と66倍。数字が多くの人々を巻き込んでいることを物語っています。

もちろん、問題がないわけではありません。全ての武雄市民がFacebookを用いている訳ではありません。先行者であるが故の失敗の可能性も依然として残るでしょう。しかし、できない理由を並べるよりは、できる理由を探しながら、多少の失敗を覚悟してでも進んで行くことの方が住民にとって有益であると私は捉えています。

また、このような情報共有は「議会にこそ親和性がある」とは、山田恭輔氏(武雄市秘書広報課フェイスブック係長)の弁ですが、まさに卓見です。

● 情報共有が組織を変える

組織内における情報共有は、官民問わず常に課題とされてきました。そして、その都度、費用のかかる情報共有ツールを導入してきました。しかし、この組織内における情報共有の仕組みにも大きな変革のうねりがやってきました。

クラウドコンピューティングサーヴィスの登場と費用の低廉化により、今まで大企業が何億円かけて構築して来たシステムをほぼ無料で構築できるようになりました。

私が昨年会派の政調会長に就任したときに最も頭を悩ませたのが情報共有のあり方でした。議員は一般の会社員と違い、常に職場で顔を合わせる訳ではありません。会合の日程を調整するのも一苦労です。

そこで、私が目を付けたのがクラウドコンピューティングサーヴィスでした。会派の情報をクラウドに一元化し、常に会派の16名が共有をできる状態にしました。また、日程や会合の調整もクラウドに一元化しました。

私の所属する会派が、新人議員が多いにも関わらず、会派として統一の行動をとり、多くの報告書等をあげている背景には、このような組織内における情報共有の仕組みがあります。

また、このような情報共有を組織内においてできる人材は、対住民との関係においても情報共有を行うことができます。そして、それらを組織内にフィードバックし、組織運営に役立てることも可能です。

● 共に作り上げるための情報共有

組織内外を問わず情報共有をする意義を問われれば、共に何かを作り上げること(共創)であると考えます。今まで住民は議会や行政の蚊帳の外に置かれてきました。パブリックコメント等の住民参加の仕組みも大きな効果をあげられないことが少なくありませんでした。情報共有の時点で大きな課題を抱えているからです。

従って、情報共有を円滑にする仕組みを確立することはオープンガバメントを構築するための重要な要素であると私は考えています。

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この文章は「菅原直敏メールマガジン」からの引用です。

http://nao.tv/guide/m.html