菅原直敏(神奈川県議会議員)議会報告ブログ〜千里の道も一歩から〜

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神奈川県議会議員菅原直敏の議会報告のブログです。神奈川県大和市選出。無所属。

介護・福祉の施設・活動を巡る旅15件目~みなみ風(特別養護老人ホーム)

大和市上草柳にある特別養護老人ホームみなみ風」(社会福祉法人プレマ会)を視察してきました。

設置から10年以上経っていますが、広々として非常に綺麗な施設です。 いつも地域回りの時に横目で眺めながら、緑の多い施設だなと感じていましたが、中も素敵でした。天気が良ければ、なお良かったです。

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施設長から施設だけでなく現在の介護制度のあり方についてのお話を伺い、その後施設内を見学しました。

1.介護職員の労働環境〜定員の根拠とは??

「1ユニットの入所定員は10人以下とする。」という基準がありますが、なぜ10名なのかということを厚生労働省の職員に施設長が質問したところ「根拠はない」とのことだったそうです。

一方で、高齢者福祉を専門とする大学教授などと研究をしたところ、利用者、労働者及び運営者の間の最適解は12名だそうです(当施設はたまたま12名だった。基準厳格化前のため。)。

法制度を作る側と現場との齟齬が現れた例と言えるかもしれません。時として規制が現場の柔軟な発想や運用を奪うこともあるので、制度設計する側ももっと現場のことを知る必要があると私は考えています。

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介護職員の処遇の話にもなりました。当施設は3交代制ですので、十数時間に及び長時間勤務がありません。「なぜ3交代制なのですか?」という問いに対しては、「集中力が続かないでしょう?」との答え。当たり前すぎるお答えなのですが、この当たり前のことが日本の労働法規の中では看過されていることが残念でならないです。このように実践する施設が増えることで変えていくしかありません。

2.社会的資源の活用

「特養の単なる増設は、県立高校100校計画のようなものだ」とはお互い一致しました。特養を増設するには税金も多額に必要ですし、地域によっては空室が目立つ特養も出始めています。良質な介護職員の確保も課題です。さらにピークを過ぎれば、現在の県立高校と同じように統廃合の議論が浮上するはずです。

施設のみに目を向けるのではなく、社会資源全体に目を向ける必要性についてお話をお伺いしました。例えば有料老人ホームは入居率が低いところも出てきているので、様々な形態の施設を全体のストックとして捉え、有効活用していく制度運用も検討する必要があります。

また、地域全体を一つの施設として捉えるならば、夜間巡回サービスなどを活用することで、自宅自体を居室と仮想することもできます(これこそが地域包括ケア??)。施設に例えるならば道路が廊下です。

特養のような施設の増設ばかりに目を向けるのではなく、社会的資源の有効活用によって対応をしていくべきではという施設長の基本姿勢は大いに共感するところです。

いずれにせよ、制度設計する役人や意思決定する政治家の中に、現場の多様なあり方をもっと把握した上で制度設計・運用の議論に臨む人が増えてくることと、社会的資源の活用に対する住民の意識変革が重要だと改めて感じました。

3.ボランティアの多さ

「年間延べ2000人のボランティアが関わってくれている」とは施設長の弁。中には毎日のようにお手伝いに来てくださる方もいるとのこと。特養はともすると敷居が高いのですが、地域のボランティアを積極的に受け入れ、また職員を地域に積極的にかかわらせようとする施設長の考えは非常に大切だと思いました。

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以上、大和の特養初視察ですが、非常に有意義なものとなりました。対応してくださった施設長の古谷田さん始め職員・ボランティアのみなさん、ありがとうございました!

大 和市内訪問施設・活動:7件

神奈川県内訪問施設・活動:7件

神奈川県外訪問施設・活動:1件

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